
03
数字が並んだ目標を
人の想いに変えること。
- T.T
- 営業部
エリアマネジャー
PROFILE
映像の専門学校に進学し、仲間と映画制作に励んでいた学生時代。高校生からはじめた松屋でのアルバイトは、制作費用を賄うために続けていた。卒業後は照明スタッフとして働いていたが、お弁当を買いにふと通りかかった松屋の前で「松屋の仕事は楽しかったな」と思い返す。かつての店長に連絡をすると「戻ってきなよ」と誘われ、再び松屋に帰ってきた。現在は東京都板橋地区のエリアマネジャーとして、14店舗の統括を担っている。
BUSINESS MODELこれまでのキャリア
入社時
- ストアスタッフSS
○○県内の店舗に配属
入社1年目
- ストアチーフ SC
入社2年目
- ストアマネジャー SM
入社3年目
- ブロックマネジャー BM
入社5年目
- エリアマネジャー AM

現在の仕事内容
エリアマネジャーの主な仕事は、松屋の経営方針を踏まえながら、自分が管轄する地区の方針を決定し、それらを数値目標や行動目標に落とし込んでいくことです。そして設定した目標を、エリア内の店舗で実践するところまでが役割に含まれています。さらに、売上額や利益率をただ達成するのではなく、「お客様の満足のため」という経営理念を果たすことで、それが数字になっていくように導いていかなければなりません。店舗で働く社員、パート、アルバイトの皆さんには、個人個人で異なる考え方があります。彼らの考え方をひとつの方向に向かわせるために、個別に指導をしたり、エリアミーティングでストアチーフの方にお願いしたりと、さまざまなアプローチで仕事に取り組んでいます。

仕事のやりがい
仕事のこだわりとして、私は「誰に対しても敬語で接すること」を意識しています。それは、かつて上司から「店長は社会的地位が高くても、人として偉いわけではない」とご指導を受けたことがきっかけでした。以前の私は、アルバイト/社員/マネジャーを切り分けて接していたようにも思います。さらに、自分にとって楽しく働ける同僚とだけ親しく会話するなど、平等なコミュニケーションが取れていませんでした。エリアマネジャーになって思うのは、そうした対話の仕方では人は動かないということです。きちんと尊敬の意を持って接し、対等な関係で真剣に話し合うからこそ、エリアマネジャーの方針は「命令」にならず「想い」になる。それが皆さんに伝わっていき、しっかりと方針に沿って動いてくれるようになるなど、以前よりも良い人間関係を築けていると実感しています。
仕事に活きた学生時代の経験
映像制作を学んでいた大学時代は、同級生や先輩後輩たちと20人ほどのチームを組み、映画の制作に没頭する日々を過ごしました。完成度の高い作品ではなかったのかもしれませんが、ひとつの作品を作るために、何ヵ月もかけてメンバーと協力し、同じ目標に向かっていくという経験は、今の仕事にも活かされていると思います。たとえば、担当するエリア全体で「地域方針や数値目標を達成しよう」と目標に向かっていくのは、いい映画を作るために協力するのとよく似ています。あの頃と今が違うのは、私がエリアマネジャーとして、いわば映画監督のように全体を指揮しなければならないということです。日々その難しさに直面しながらも、皆さんに同じ方向を向いてもらうための方法を模索しています。
当たり前を失って、接客の本質を知る
最も成長を実感したのは、北海道で勤務していた時代に2店舗の撤退を経験したときです。当時は「店があるのは当たり前」「仕事があるのは当たり前」と思っていましたが、店舗の採算が取れず閉店が決まったことで、多くのアルバイトスタッフが職を失い、「明日からどうすればいいのか」と目の前で不安を口にする姿に直面しました。社員である私には次の配属先がありましたが、アルバイトやパートの皆さんはそうではありません。いろんなことを当たり前だと捉えていた自分の認識の甘さを痛感しました。それをきっかけに、日々の仕事に対する姿勢が大きく変わりました。たとえば、以前は苦手だった「笑顔での接客」も、お客様のために自分から積極的にできるようになりました。たとえそれがつくり笑顔であっても、気持ちを込めて向き合えば相手には想いが伝わる。その意識が持てるようになったことで、自分の中に「接客業の本質」が芽生えました。あのときの経験がなければ、今の自分はなかったように思います。
1 DAY SCHEDULEある1日のスケジュール
- 09:00
- 出社メール・
掲示板の確認
- 10:00
- 店舗臨店新メニューの状況確認
- 12:00
- 店舗入店新メニューの
オペレーション確認
- 14:00
- 店舗臨店抜き打ち臨店を実施
- 16:00
- ミーティング取組状況などを
店長に伝達
- 18:00
- 退勤

今後の目標
エリアマネジャーとして、特にこれから磨いていきたいのが「人を巻きこんでいく力」です。以前、先輩エリアマネジャーが担当している店舗にお伺いしたとき、自分のエリアとの差を実感しました。社員でもアルバイトでも、自分たちがどこに向かうべきか、どうやって利益や売上を上げるべきかをよく理解していたのです。「映画好き」が集う映画制作とは違って、「友人に誘われて」「時給がいいから」といったさまざまな理由でアルバイトをしているメンバーをまとめるのは簡単ではありません。そこで私にできるのは、「飲食店の仕事の楽しさ」を伝えることだと思います。お客様が目の前で喜んでくれるやりがい。松屋の心得でもある「お客様の満足のため」を忘れなければ、売上のための努力も、ご指摘に応えることも、すべて同じ目的のためだと気づいてもらえるはずです。

